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2013年9月
答えの多様性
2013年09月30日

GEMSを体験された方からよく言われるのは、「答えが一つでないところが楽しくもあり、難しくもある」ということです。 … これは、本当にその通りだと思います。私たちが受けてきた教育は、明確な一つの答えがあるものが多いですから。
答えが一つに絞られるような教育が悪いというわけではありません。むしろ、私たちの生活を支えているのは、数値によってビシッと答えが定まるような学問です。科学や数学は、こちらの要素が強いように思います。しかし、それとは別に、答えが一つでないという教育にも価値はあります。これは、私たちの生活を豊かにしているものだと僕は思っています。文学や哲学など、解釈によって無限に広がる学問は、尽きることなく僕たちの興味を惹きつけます。

GEMSは、日本の理数教育ではこれまであまり見られなかった後者の視点を取り入れているところに特徴があります。なので、毎回たくさんの答えが想定できます。ただ、それは「明確に一つの答えを出す」教育と対立するものではありません。GEMSは、子どもたちに「明確に答えが出ない場合もあるよ」とささやいているのです。

だから、明確な答えを出す勉強と並行してやることで初めてGEMSの良さがわかるし、普段の勉強を違った角度で捉え直すこともできるのだと思います。 指導者からすると扱うのが難しいときもあります(正直、僕もよく想定してなかった回答の扱いに悩まされます汗)。しかし、それと同時に子どもたちの発想の豊かさはいつも驚きと楽しさを与えてくれます。

GEMとは英語で「宝石」を意味します。子どもたちの中に眠る原石は一人一人違います。「答えが一つでない」というGEMSのプログラムは、子どもたちに自分らしくあるということを教えてくれているように思うのです。

 

ジャパンGEMSセンター研究員

鴨川 光

蛇足と科学
2013年09月30日

蛇足というのは、「わざわざ余計な事までしてしまう」とう意味の故事成語ですね。元の故事では、ある男がヘビの絵を描いた際に、本来ヘビにはないはずの足を描いたために勝負に負けてしまいます。 この“足の生えたヘビ”は、実は故事から2千年以上後に発見されています。正確には“足の退化したトカゲ”らしいのですが(詳しくは下記URL)。

 

科学とは、「体系的であり、経験的に実証可能な知識(広辞苑より)」とされています。つまり、すでに何らかの形で実証されたものと、実証はできないけれど理論上確からしいものが科学だと言えます。 “足の生えたヘビ”は、2千年後に実証されたのです!ロマンを感じずにはいられません♪

 

科学はどんどん進歩していきます。現在の“常識”が、数年後には覆っているかもしれません。今は無駄だと思われているようなことでも、突拍子もないような空想でも、ある日それが最新の科学として私たちの前に現れるかもしれません。

 

GEMSが大切にしていることの一つに「子どもたちの発想を豊かにする」ということがあります。子どもたちがGEMSをやっているところを見た人は、よくその発想の豊かさに驚かれます。むちゃくちゃなアイディアもたくさんありますが^^; でもそれでいいのです。そんな空想を糧にして私たちの社会は発展してきたのですから。

 

たくさんの子どもたちが“足の生えたヘビ”を描いてくれることを願っています。

 

 

ジャパンGEMSセンター研究員

鴨川 光

 

ナショナルジオグラフィック公式日本語ページ

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2008102401