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2019年2月
正解探しよりおもしろいこと
2019年02月23日

先日ある幼稚園の先生からGEMSの「浮く?沈む?」をやってみたという報告のメールをいただきました。
その中で、はじめの方は園児たちが当たり外れを気にしてしまって、予想をしたがらなかったというエピソードが書いてありました。間違うのが嫌で、予想を聞いても応えを渋っていたのだそう。

そこで、その先生は「予想はあくまでも予想、予想が外れる=新しいことを知るっていうすごいことだし、新しいことを知るって嬉しいね」と声をかけました。すると、雰囲気が軽くなり、楽しい雰囲気で活動しているうちに徐々に予想できるようになっていったとのこと。そして、「まだまだ調べたい!」と子どもたちが言うので、しばらくこの探究を続けていくそうです。

いやぁ、素敵な関わり方だなぁと思いながら、ふと僕が好きな科学者の言葉を思い出しました。

実験には二つの結果がある。
もし結果が仮説を確認したなら、君は何かを計測したことになる。
もし結果が仮説に反していたら、君は何かを発見したことになる。
byエンリコ・フェルミ(ノーベル物理学賞受賞のイタリアの科学者)

この先生がが子どもたちに語りかけたように、予想が外れたことにも大きな意味があります。当たったか外れたかに注目するのではなく、何で当たったか外れたかに質問を向けていくと、結局誰も“わからない”のです(笑)

目の前で起きた明確な「結果」だけでなく、どうしてそう考えたのかという
「考察」や「推測」を大切にすると、答えに問われない探究に踏み込めますよ^^

成長しました
2019年02月19日

今年度ジャパンGEMSセンターにインターンに来ていた“はるちか”こと元安遥親さんが先日のワークショップをもって、8ヶ月間のインターンを修了しました。

毎月ワークショップを一緒にやってきて、最後は自分でワークショップを組み立てる側に回るのが毎年の恒例行事。今年は『ペンギンとひなたち』をやってくれました。

人一倍繊細で優しいはるちかは、インターンを始めた当初は子どもに声をかけるのも緊張して、ふりかえりで何もできない自分に落ち込んでいることも多々ありました。

今回も本番直前までずっと不安で、心配そうな顔をしていましたが、始まってみるとしっかり声も出ていて、子どもたちと流れをつくっていきます。何より、子どもたちの状況に合わせて「もっとこうしてごらん」と僕が急に提案しても、動じることなくちゃんとついてくる!大したものです^^

子どもたちもそれに引っ張られるように、もっとこうしたい、次はあれやりたいと探究が広がっていきます。特に、ペンギンとそのエサになる海の生きものをつくるクラフトでは、時間になっても誰一人席を立たないぐらい没頭して、自分たちが満足のいく世界をつくり出していきました。

もちろんたどたどしいところもありますが、自分がうまく立ち振る舞えるかどうかではなく、子どもたちの学びに意識を向けていくのがファシリテーターですから、これでいいんです。立派なGEMSリーダーでした。

こうやって毎年学生さんが成長していく様子を間近で見ていると、その速度に驚かされます。そして、それは僕自身がGEMSをやるうえでのモチベーションでもあります。一緒に成長していきたいからね♪

ありがとう、はるちか!

算数の新時代
2019年02月14日

奈良県の先生たちと、学びのユニバーサルデザイン化(UDL)を推進する研修をご一緒しました。
早稲田大学の高橋あつ子先生とのコラボで、『食べもので算数』のワークショップ!小中高、特別支援の各カテゴリーから集まった約40名の先生方と盛り上がりました!

 

UDLのことを細かく書き出すと長くなってしまうのですが、ざっくり説明すると「すべての子どもが、それぞれの特性を生かしながら深い学びを得る」ことを目指す考え方。GEMSはその一例として呼んでいただいたのです。

そして今回取り上げた『食べもので算数』は、ストーリー仕立ての算数プログラム。メキシコからレストランを開くためにやってきたロサーダさんが抱えている問題を、算数を使って解決&アドバイスするという、日常場面での課題解決がテーマです。

特に、お店の看板メニューに適正な値段をアドバイスするというアクティビティでは、さまざまなデータから自分たちなりに導き出した値段をロサーダさんにプレゼンします。

「原価がこれだけだから、380円にしたらいいよ」
「お釣りの計算が楽だから、ちょっと高くても400円がいいよ」
「奈良に店を出すなら、3人分で1010(せんと)円パックが売れるはず!」

根拠はさまざまですが、それぞれにちゃんと戦略があって導き出された答えたち。思いつきで店先に飾るポップもデザインしてもらったけど、これがまた「トルティーヤ!こうてーや!」とか工夫を凝らしたキャッチフレーズでおもしろい(笑)

算数って答えが一つに決まってしまうものってイメージがあるけれど、それは「先生が答えを一つに絞る」のではなく「生徒が答えを一つに決める」ってことのはず。

たくさんある可能性の中から、論理やデータを駆使して自分なりに答えを導くー。算数が本当に育てたい力ってそういうところだと思うのです。たまたまそれが先生の答えと同じになることはあったとしてもね。

大人が求める答えを探るだけの算数を変えていきませんか?

▼『食べもので算数』
http://japangems.shop-pro.jp/?pid=45203776

色々な学び方、カラフルな可能性
2019年02月13日

少し前になりますが、アート×サイエンス「野菜や果物の色を変化させよう!」を開催しました。
フランスで美術研究員として活躍されている藤井ひとみさんを迎え、野菜や果物から取り出した色素を変化させる色鮮やかな実験にチャレンジ!

紫キャベツ、ブルーベリー、ナスの皮をグツグツ煮ていくと、あっという間に鍋の水が染まってきます。それだけでも十分綺麗なのですが、それをカップに分けてそれぞれレモン汁や重曹を加えていくとガラッとと色が変化するのです!

「うわぁなんだこの色!?」
「比べてみるとこっちの方が青くない?」
とか言いながら、子どもたちはワークシートに色を記録したり、気づいたことを書き留めていきます。

すべての色を再現したいとクーピーの重ね塗りにこだわる子、 少しずつレモン汁を加えていって色の変化を楽しむ子、重曹を加えた時の泡がおもしろくて泡の探究を始める子…アート方面に興味がある子も、サイエンス方面に興味がある子もそれぞれの楽しみ方で学びを深めていくからおもしろい!

アートとサイエンスが同じ場にあることを「STEAM」と形容することもありますが、そのメリットの一つは様々な興味をもった子が、それぞれやりたい探究をしながら、総合的に学べることなんだなぁと実感しました。

アートを楽しんでいるうちに、気づけばサイエンス。
サイエンスを深めているうちに、表現がアート。

一つの領域や手法に子どもたちを縛りつけるのではなく、子どもたちの興味関心から始めて、次第にそれを他の領域につなげていくような学びっていいですよね。

子どもたちの数だけ、色々な可能性があると思うのです。

▼藤井ひとみさんの色使いが堪能できる絵本
『ぱんだえほん〜ぱんぱんぱんだの12ヶ月』
http://www.gotoshoin.com/cat77/12.html