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“雑味”のある学びで思考を動かす
2018年12月28日

2018年のワークショップ納めは&EARTH教室というプロジェクトで環境教育に関わる大学生たちの研修でした。

三重でも好評だった『世界の数学』を使って環境問題やSDGsにアプローチできる思考力を育てるーというワークショップで、体温が上がるほど算数ゲームで遊び尽くしました。

最後のQ&Aコーナーで、「アクティブな学びをつくるポイントは何ですか?」という質問がありました。僕は「雑味があることですね」と答えました。スマートになるほど、抽象化するほど、学びは味気がなくなります。

例えば、「四角柱を斜めに切った断面の面積」を求める問題があります。そもそもこの四角柱は何なのでしょう?実生活で四角柱を斜めに切る場面ってあるのでしょうか?問題を解くのに不必要な思考が動かないように、無駄な情報を排除した感じがしますよね。

これが「ゴジラが上陸してきて光線でビルを斜めに切ってしまったので、雨が入らないように屋根をつけたい。どれだけの大きさの屋根が必要か」という問題ならどうでしょう?ちょっとだけ楽しくないですか?笑

問題の本質に関係ない情報が入っていると、ファンタジーが膨らみます。その“雑味”こそが思考を動かす原動力。楽しさが加わるだけでなく、余分な情報の中から解決に必要な情報を取り出すという力も育ちます。

リアル世界での課題解決は雑味だらけ。教科書の問題だけが得意な子にならないように、いろいろと工夫したいところですね。

みんなちがってるんだから、みんないかそう
2018年12月22日

三重県で行われた第2回キャタリストフォーラムに参加させていただきました。
今回のテーマはSDGsということで、午前は『砂浜』、午後は『世界の数学』を使って体験型SDGs学習を紹介。三重ではまだまだ知られていないGEMSですが、たくさんの人が来てくださいました。

今日は特に、SDGsやアクティブラーニングを実現するには多様性を活かすのがポイントですよーという話をしました。そして、多様な子どもたちに寄り添うためには、教えるという一方向的な関わり方ではなくてファシリテーションという双方向的な関わり方がオススメですよーという話も。

子どもたちの多様性と、それに寄り添うファシリテーションを教育のベースにすると、SDGsの合言葉“誰もとり残さない”と、アクティブラーニングのどちらにもアプローチできると思うんです。

これからは多様性を活かしたMIE(Multiple Intelligence Education)の時代ですよー♪

※ MI理論(Multiple Intelligence)
人それぞれ異なる知能のバランスを活かして学ぶことを推奨する考え方。GEMSではすべてのプログラムに採用されている。

教育は光だ。でもね…
2018年12月18日

教育は未来を照らす光だ、とよく言われます。
でも、光の見え方は一人ひとり違います。

からだを入れ替えられないから分かり合えないけれど、光を感知する受容体も、認識する脳も、理解する言葉も違うので、完全に同じに見えることはないーというのはGEMSの『カラーアナライザー』でよくするお話。

だから教育に対する見方もそうなのかも。みんなが同じ日本の“教育”を見ているのだけど、捉え方はそれぞれ、みたいな。

それでもやっぱり明るい未来を見ていたいから、どこかで教育に期待し続ける。光がなくなったら嫌ですもんね。

どんな教育がいいとか、悪いとか、論じるのも大切なことですが、多くの人が教育に可能性を感じているということも忘れちゃいけないと思うんです。

教育は光だ。でもね、一人ひとり見え方は違うんだ。
だから、可能性が広がるんだ。

だれも取り残さない教育ってどんな形なんだろうなぁ。
そんなことを考えている年の瀬です。

▼GEMSガイド『カラーアナライザー』
http://japangems.shop-pro.jp/?pid=45209144

通知表にひと工夫
2018年12月12日

あっという間に12月も半ばになり、もうじき通知表の時期ですね。テストの点数もそうですが、数値のフィードバックって子どもの現在地と今後の課題を明確にして、保護者や子ども自身と共有するためですよね。

でも、数値の結果が返ってくると一喜一憂して、褒めたり叱ったりしがちなもの。大切なのは結果ではなくプロセスだと頭ではわかっているのものの、数値が示されるとついつい反応してしまいますよね^^;

そこで、通知表に「通知表を使ったふりかえりの方法」なる紙を挟んでおくのはどうだろうと妄想しています。

例えば、

「この通知表はあくまでお子さんの成長の途中経過です。お父さんお母さんが感想を言うよりも、頑張ったところはどこか、不本意な結果だった教科はあるかといった本人が自身をふりかえれるような質問をしてあげてください」

とか。ついでに質問例もいくつか付けたりして。

子どものために出された数値なので、喜ぶのも、悔しがるのも、子ども自身の権利なんじゃないかと思うんです。大人がそれをとっちゃうんじゃなくてね。

通知表を、親が子どもの成績を講評するためのものから、先生と親が協働して子どもの成長をサポートするためのツールへ。

誰か試してみてくれないかなぁ♪

おやつで算数
2018年12月10日

机の上にみかんが1つありました。新しく2つもらったので、全部で3つになりました。

これは1+2=3なのかなぁ?
このみかんはどれも同じ「1」なのかなぁ?

現実の算数は不思議がいっぱい。

自分の人生をデザインする
2018年12月07日

麹町学園女子中学校高等学校さんで、中学3年生60人を対象に出前授業をさせていただきました。
今回は「プログラミングについて」というオーダーだったのですが、パソコンもタブレットも一切使わず『世界の数学』で勝負♪

世界の算数ゲームで遊びながら、“勝つための戦略を練る”というプログラミング的な思考を体験します。1対1の個人戦、2対2のチーム戦、4人グループ全員で課題解決と少しずつ人数を増やしながら思考を深めていきました。

数学とかプログラミングという言葉に最初はげんなりした表情の女の子たちでしたが、始まってしまえば阿鼻叫喚!

「キャー!いやぁぁ!」「イェェェェェエイ!!」
「そこダメ!そこダメ!」「あーーーーー!!」

60人の女子パワーはすさまじく、部屋の温度が上がるほど熱い戦いがくり広げられていました。こういう賑やかな数学とかプログラミングは楽しいなぁ。

最後に、プログラミングってパソコンをカチャカチャすることとは違うよーという話をしました。デジタルプログラミングはほんの一部でしかなくて、プログラミング的な思考は生活のいろいろなところに隠れてます。

こういう味のクレープが食べたいから、バナナとチョコと生クリームをトッピングして…みたいなのもプログラミングだし、どこの大学に行って、何歳ぐらいで結婚して…という人生設計もそう。

そもそも学校の教育目標が「豊かな人生を自らデザインできる自立した女性」ってなってるんだから、それってプログラミング的な思考が大切じゃない?って言ったら、なぜか温かい笑いが起きました(笑)安心したのかな?

パソコンのスキルを高めるためでなく、自分の生きたい場所に行くために、自分が欲しいものを得るためにー。自分の人生を豊かにする力を育てるために、プログラミング教育が展開されていってほしいですね^^

▼麹町学園女子中学校高等学校
http://www.kojimachi.ed.jp/

中身のある学びをしよう!
2018年12月05日

少し前の話ですが、清里ミーティングで青森の自然の恵みでアレンジした『食べ物で算数』のワークショップを実施しました。

まず、白神山地の自然について紹介した後、地域の人から「地元の食材5種類の中から3種類を組み合わせた汁物を考案してほしい」という依頼が届きます。

一体何パターンの汁物ができるのだろう?ということで、「山菜」「きのこ」「たけのこ」「豆腐」「蕎麦」という地域の名産5種類の組み合わせを考えていきます。

それぞれの具材の絵カードを動かしながら「山菜、きのこ、たけのこ。山菜、きのこ、豆腐。…」とやっていくグループもあれば、樹形図を描いてみたり、表を作ってみたり様々なアプローチで答えを探っていきます。

その中で、あるグループがとても効率が良さそうな数式を使って一瞬で答えを導き出していました。どこかで見覚えがある「C」。組合せのパターン数を求めるやつだ!懐かしい!

1つずつ手作業で確認しているグループを端目に悠々と過ごしている彼らに、「それで、どの具材の組み合わせがオススメですか?」と聞いてみると、「……えっ?」っと固まってしまいました。

一方、手作業組は「山菜、きのこ蕎麦は美味そうだなぁ!」「いや、たけのこを入れた方がいいでしょ!」などと言いながら進めています。

それを見てハッとしました。数式を使うのは効率が良いけれど、答えにたどり着くプロセスや中身は見られないー!

数字や記号を使って、抽象化(数式化)すると使い勝手は良いですが、どこか無機的で血が通っていない感じもしてしまいます。具体的で、非効率的なプロセスの中にこそ学びのおもしろさがたくさんあって、そこを味わったことなく数式だけ習ってもつまらないですよね。

自然体験やキャンプも、そういう血が通った、中身のある学びがたくさん詰まった場。中身がある学びっていいなぁと思ったワークショップでした♪

GEMSはパッションを感じるんだよ
2018年11月13日

『文化遺産調査』の親子講座を開催しました。
今回は当日キャンセルなどもあって少人数での実施。それはそれでアットホームな感じがして好きです♪

葉っぱや木の実など、ある場所に落ちていたものを観察することから調査開始!枯れてボロボロになっているものがあったり、一つとして同じものはありません。

「これとこれって同じ木の葉っぱかなぁ?」
「これ何の実だろう?宇宙船みたい…」
「ボールペンが落ちてたってことは人がいたのかな…?」

さまざまな“痕跡”を観察し、分類し、推理して、気分はさながら考古学者。自分が見たことがない世界に想いを馳せるのって、いくつになっても楽しいですよね♪

続いて、自然物を使ってお面作り。作りたいお面に合わせて材料を集めるのではなく、材料からインスピレーションして形にしていきます。昔の人たちはこうやって自分たちの土地の神様をつくっていたんだろうなぁ。

最後は自分のお面にまつわるお話を語っていきます。村の子どもたちに口頭伝承するように、「この神様はね…」「むかーしむかし…」と物語を紡いでいきます。それぞれに温かみがあって、なんともほんわかした気持ちになります。

今回来てくれた男の子は、GEMSがとっても大好きで何回もワークショップに参加してくれているのですが、彼いわく「GEMSはパッションを感じるから好き!」なんだそう(笑)

情熱?熱意?その真意は謎ですが、でもふと「パッションがない学びってやだな…」って妙に共感してしまいました。

よっしゃ!これからもパッション溢れるワークショップをやったるぞー!

▼『文化遺産調査』のガイドブックをチェック
http://japangems.shop-pro.jp/?pid=45205620

伝え方というより…
2018年11月10日

少人数でじっくり探究を深める「おうちでサイエンス」のワークショップを開催しました。
本屋さんのサロンをお借りして『タマゴ タマゴ』。進行案もなく、本棚に隠されたタマゴを探したり、タマゴの転がり方を研究してレポートにまとめたり、かもと参加者の興味が赴くままにゆるゆると進んでいくのが心地よい♪

 

そんな中、「専門的な話をわかりやすく伝えるのって難しくないですか?」という質問をいただきました。質問してくださった方は、大学や専門学校で言語学を教えてらっしゃる研究者でした。

僕は「どう伝えるかではなくて、どういう場をつくるかだと思います」と答えました。そのことについて興味がある、もっと知りたいと思うような状況にもっていければ、こちらの説明はスッと入りやすくなります。

一方で、望んでもいない情報が、気持ちの準備もできていないタイミングではなされれば、誰だってじっくり聞く気にはなりにくいもの。

聞き手が能動的(主体的)に話を聞いてくれれば、多少難解な話であっても理解しようと努めてくれます。主体的な学びにはこんなメリットもあるんですね。

伝え方を工夫するよりも、まずはわくわくする探究で知的好奇心をくすぐってみるのはオススメです♪

▼『タマゴ タマゴ』のガイドブックをチェック
http://japangems.shop-pro.jp/?pid=45207016

プログラミングってなんだろう?
2018年11月08日

本日ある女子校の先生とプログラミング教育の出前授業の打ち合わせをしていていたときのこと。
『世界の数学』とかおススメですよーと伝え、これはフェスティバル型といって何カ所か島をつくって算数ゲームを置いて、好きなゲームで遊んで周るんですと紹介。

ゲーム自体もプログラミング的な思考力にアプローチできますけど、「さぁ、この50分の授業の中で自分が楽しめるよう、学べるように自分の遊びをプログラムしてごらん」って設定がすでにプログラミング教育なんじゃないですかねという話で盛り上がりました。

プログラミングの技術を学びたいのか、プログラミング的な思考力を育てたいのかによって、アプローチはさまざまですよね。

自分が欲しいものを創り出す、自分が行きたい場所にたどり着くーそういったプログラミング的な思考力は、どのような進路へ進むのか、どのタイミングで結婚するのかといったキャリア教育的な視点ももっています。

特に女子校でプログラミング教育をやるのであれば、技術よりもキャリアや生き方の糧としての意味合いが重要なのかもなぁと、新たな可能性を感じた打ち合わせでした^^

▼『世界の数学』のガイドをチェックする
http://japangems.shop-pro.jp/?pid=45209007