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ごた混ぜワークショップやってみた!
2018年10月12日

早稲田大学の本田恵子教授と一緒に、奈良県の指導主事研修で講師をさせていただきました。

UDL(学びのユニバーサルデザイン)の実現を目指した通年研修の中で、「体験学習」「MI理論」「ファシリテーション」をベースにした教育の実例としてのワークショップ。『秘密のレシピ』と『カエルの算数』をやりながら、子どもたち主体の学びについて考えていきました。

指導主事は学校の先生を指導・サポートする立場の先生たちのことで、県の教育改革を担っていく方たちのこと。最初は硬い雰囲気(何が始まるんだ?的な)だったベテランの先生方も、アクティビティが始まってしまえば素敵に無邪気♪

今回は事前に先生方のMIバランス(得意・不得意)を調査し、その特徴がばらけるようにグループを組んでみるという実験的な試み。自分とは違う視点を持った人たちと一緒に行うと、同じものを観察しても「えっ、そこ見る?」とか「そんな表現思い付かなかったー!」とか新鮮な驚きがありました。

普段もランダムにグループ分けしているから多様性はあるんだろうけど、明らかにタイプの違う人どうしを意図的に組み合わせるっていうのは初めて。その化学反応は凄まじく大きかった!グループ分けの新しい扉を開いた感覚です。

TEDで有名なMITメディアラボの創設者のニコラス・ネグロポンテは「人間の思考を動かすのはDifferences(違い)である」と言いました。多様性を活用すると対話が生まれやすくなり、より深い学びへと発展するチャンスが広がります。

そして子どもたちの多様性に寄り添うためには、「教える」という一方向の関わり方だけではなく、「ファシリテーション」という双方向のコミュニケーションの中で学びをつくっていくスキルが求められるーそんなお話をさせていただきました。

先生たちが本当に盛り上がってくれて、終わった後にたくさんポジティブなフィードバックをいただきました。特に理科の先生が「実験の時に先生がダラダラ喋るのほどイケてないことないと思うんですけど、かもさんの指示とか説明の仕方が抜群で、明日からさっそく真似させてもらいます!」といってくれたのが嬉しかったなぁ♪

大学時代の恩師とこうやって肩を並べてお仕事できることに、ちょっとだけ成長を感じた1日でした。

▼学びのユニバーサルデザインガイドライン
http://www.andante-nishiogi.com/…/udlguidelines_1_0_japanes…

▼MI理論とは?
http://www.nichinoken.co.jp/…/multiple_intellige…/mi/mi.html

札幌で遊ぼ! #3
2018年10月09日

サイエンZOOが終わるとすぐに移動し、日能研札幌校で親子対象に『動物の自己防衛』!
台風による日程変更で参加者は2組だけでしたが、その分じっくりたっぷり遊びました♪

今回は特に親子のふれあいを大切に、自分が作った動物としてティラノサウルスのロールプレイは大人vs子どもでやってみました。

まずは子どもたちの動物を、大人チームのティラノが襲います。子どもたちはそれぞれの防衛方法で対抗しますが、そこはさすが大人。子どもたちの防衛方法を次々と論破していきます。それならばとさらに新しい防衛を考える子どもたち。この攻防合戦が楽しい!

役割を入れ替えて、今度は子どもたちがティラノとして大人が作った動物を襲います。大人も必死に抵抗しますが、一度ロールプレイで火がついた子どもたちの発想力は止められない!

「逃げても空飛んですぐ追いつく!(と、羽を生やす)」
「幽霊を出して怖がらせる!(と、お墓を背負わせる)」
「隠れる?だったらドローンで上から見つけるから無駄!(と、手にタブレットを持たせる)」

時空も次元も超越した攻撃に頭を抱える大人たち(笑)みんなでお腹抱えて笑いながら、何度も何度もバトルしました。本当に温かくて穏やかで幸せな時間でした。

印象的だったのは、1人の子が最初は暗い表情で黒い紙だけを使って工作をしていました。(心理学では、黒は不安やストレスを感じている時に出やすい色と言われています)

その子が、遊んでいるうちに次第に表情が明るくなり、白や緑を使うようになっていったのです。地震や台風で溜め込んでいたものがあったのでしょうか、スッキリした表情で「家に帰って続きやるんだ!」と帰って行きました。

子どもたちにとって、遊びは本当にいろいろな意味を持っています。生きていくために必要な力を育てたり、言葉にならない気持ちを表現したり、自分ではどうしようもできないモヤモヤを発散したり。

遊びながら学ぶというアプローチは、子どもたちの安心をつくることができます。忙しい日々の中でも少し時間をとって、お子さんと工作やごっこ遊びをしてみるのおススメです^^

※今後も日能研札幌校では小学生対象のGEMS体験講座が開講される予定なので、興味のある方はぜひHPをチェックしてみてください!

▼日能研札幌校
http://www.nichinoken.co.jp/…/branchde…/index/kyoshitsu.php…

札幌で遊ぼ! #2
2018年10月09日

2日目は、札幌の教育施設をつなぐCISE(ちせ)ネットが主催するサイエンス×動物をテーマにした「サイエンZOO」というイベントに出展させていただきました。

念願の動物園GEMS!しかもイベントのコーディネーターはGEMSアソシエイトの菊田融さん!これはテンション上がります!!

実施したプログラムは『動物の自己防衛』。動物たちは自分の身を守るためにどんな工夫をしているか考えてみようという投げかけで、子どもたちは古代の王者ティラノサウルスにも負けないようなオリジナルの動物を工作していきます。

子どもたちが考える防衛方法は多種多様で、「水の上を走れる」「ジェット噴射で逃げる」「マグマを出す」「ユーカリの毒を飛ばす」など、柔軟な発想に溢れています。

ここで大切なのは、実際に動物がやっている防衛方法を再現することではなく、「たしかにその方法ならティラノに食べられないだろうね!」と納得できるかどうか。(だってティラノからの守り方なんて誰も知らないもの笑)

思い思いの動物を作ったら、じゃあ本物の動物たちはどういう風に身を守っているのか見ておいでーと動物園に送り出します。これが動物園でやる強みですよね!こちらがごちゃごちゃ教えなくても、生の動物を観察して発見することができます。

4時間ほどのイベントでしたが、70人近くの子どもたちと遊べて楽しかったなぁ♪子どもたちの晴れやかな笑顔が何よりのお土産でした^^

最後に、今回のお手伝いに駆けつけてくれた釧路のツルちゃん、帯広のりなさん、札幌のトミーとぷぅさん、本当にありがとうございました!

▼CISEネット
https://www.museum.hokudai.ac.jp/lifelonged…/pastprojects/…/

札幌で遊ぼ! #1
2018年10月08日

札幌から子どもたちに楽しい時間を提供して欲しいとオファーをいただき、ワークショップをしにやってきました。
元々この週末に札幌でGEMSリーダー養成講座を開始予定だったのですが、地震や台風の影響を考えて9月に中止を決めたところだったので、ぜひぜひと飛んできたわけです。

到着初日の夜は、大人対象のGEMS Cafe。はるばる釧路や帯広から何時間もかけて駆けつけてくださった方もいて教室はすごい熱量!

今回は画期的なシステムとして、受付時に北海道らしいエピソードやあるあるを言えた人は割引になる「道民割」を初適用。「風呂上がりはカツゲン」や「東京で“ぼっこ”が通じず焦った」などなど、みなさん会場中が共感するネタをお持ちでした。くっ…全員道民じゃないか…。

まぁ俺は置いておいて、今回取り上げたプログラムは『世界の数学』。世界中の様々な地域でプレイされている算数ゲームでひたすら遊ぶという素敵なプログラムです♪

古代エジプトで3500年前からプレイされていた「カラー(マンカラ)」、シェクスピアも愛した「モリス」、デンマークの大学院生が開発した「ヘックス」ー聞いているだけでワクワクするラインナップですよね!

最初のルール説明が終わったら、90分ノンストップで遊ぶ=算数の時間。参加者どうしであーだこーだ言いながら進めていきます。時間が経つにつれてみんなの脳がどんどん熱くなって、部屋の温度が急上昇!この季節の札幌なのに、窓全開で半袖になって水をゴクゴク飲みながら遊び続けました。

身体が熱くなるほど学びに熱中できるって素敵だなぁと思った夜でした。

アメリカ滞在記 #8
2018年09月26日

いよいよ日本に帰ります。
最後のレポートは、カリフォルニアにおけるサステナビリティ(SDGs)への意識や取り組みについて書いてみます。

ジェンダーや人種差別、環境問題に昔から意識的だったカリフォルニアでは、特にSDGsを街中で見かけることはありませんが、当たり前のようにいろいろなことがされていました。

それでも4年前に訪れた時に比べると、マイクロプラスチックやLGBTへの配慮などは顕著に見受けられました。それはSDGsの登場と無関係ではないのだと思います。

教育の分野でも、LHSの新しい教材では州ごとに内容を変えるなどローカルとグローバルの両方を意識している方向性が明確に感じられます。

今回学んだことを日本でGEMSの中にしっかり反映させて、また10月から頑張ります!みなさんワークショップでお会いしましょう!

 
アメリカ滞在記 #7
2018年09月26日

5日目は、San FranciscoにあるCalifornia Academy of Scienceにやってきました。
ここは研究機関に附属している、日本でよく見るような「The 科学館」という感じ。

展示は決して目新しくないのですが、空間が広く開放感がある印象。掲示物も地球環境のことやサステナビリティへの注意喚起が中心で、“科学情報提供のための科学館”でした。これまで観てきたのが“科学で遊ぶための科学館”だったので、ずいぶん違います。(ボランティアもシニア中心でした)

ただ、やはりアメリカの科学館はどこも「モノには近く、壁から遠く」というデザインが魅力的です。展示物は小さな子どもでも近づいて観られるように、それでいて仕切りや天井から距離がとられているのでゆったり観ることができます。

人間は、狭い空間だと副交感神経が働いてリラックス物質が出てきます。逆に広い場所では、どこから危険が迫るかわからないので、常にセンサーを働かせて脳がアクティブになります。広く明るい館内は、子どもたちの脳を活性化させて思考を動かすのに一役買っているのだなぁと感心しました。

土地が広いからこそできることかもしれませんが、環境が子どもの学びを動かすということが実感できました♪

▼ California Academy of Science
https://www.calacademy.org

アメリカ滞在記 #6
2018年09月24日

今日味わった感動をどう文章にしていいものか…!
4日目は、LHSの前ジャパンGEMSセンター担当をしてくれていたTraci&パートナーのLoriに連れられて、San FranciscoにあるBay Area Discovery Museum(BADM)にやってきました。

Traciが「私の一番好きなミュージアムの一つよ!」と言うので期待を膨らませていたら、入り口でまさかの「子連れでないと入場できません」と。Loriが「彼らは日本の専門家で視察に来たのよ」と説明してくれたら、それは失礼とわざわざスタッフが出て来て案内してくれました。なんとも贅沢♪

施設は、1900年代初頭の民家をリノベーションしてエリアごとに建物が分かれています。建物どうしの間に順路や通路はなく、子どもたちはやりたいものがあるところに自由に移動するのですが、間のスペースにも楽器があったり、どこにでも絵をかけたり、おもしろいものがたくさん

アートしたり、カラダ動かしたり、クラフトしたり、さりげなくSTEMの文字も!この自由度の高さや、遊びの中に学びをちりばめるアプローチは、レッジョエミリア教育をベースにしているとのこと。Center for Childhood Creativity(CCC)という団体がバックアップをしているんですって。ここも気になる!

レッジョエミリアはMIが意識されているプログラムなので、BADMの施設もさまざまなジャンルのアクティビティを体験することで、子どもたちがいろんな知能を育てていけるように設計されています。どれもシンプルな造りなんだけど、自分では思いつけないなーというものばかり。

でも、どのアクティビティも子どもたちが自分で遊び(学び)のストーリーをつくっていけるようになっているところが魅力的!例えば、見立て遊びで「ここは水の中でね、でも僕はカエルだから平気でね…」と自分で想像を膨らませる力は、自分で自分を育てる力(自立した思考力)につながります。

そして、この施設にも保護者向けに子どもたちの遊び(学び)をどうサポートするのが良いかアドバイスがアクティビティごとに書いてあります。これもCCCがデザインしてるんですって。科学者と教育者と芸術家が生み出した夢のような遊び場に圧倒されてしまいました!

最後に、幼児向けエリアの入り口に掲げてあった素敵な言葉を。

「子どもたちは遊ぶほどに自信を深めていきます。それは1時間であることもあれば、数週間に及ぶこともあります」

▼Bay Area Discovery Museum
https://bayareadiscoverymuseum.org

▼Center for Childhood Creativity
https://centerforchildhoodcreativity.org

アメリカ滞在記 #5
2018年09月23日

午後からは同じSan JoseにあるThe Tech Musetm of Innovation(Tech Museum)を見てきました。
午前中のChildren’s Museumとはガラッと変わり、シリコンバレーにSan Joseならではの先進的な科学技術を展示する科学館です。

対象は10歳以上といったところでしょうか。大人も楽しめるコンテンツが多いので、家族連れだけでなくデートできているカップルも多い印象でした。

展示内容はデジタル系が多いのかと思いきや、アナログなパズルだったりクラフトだったりと上手いバランスで組み合わせているという感じ。子どもたちはどちらかというとアナログなアクティビティの方が好きなようでした。

前々から思っていたことですが、扱う素材や機材が高度になればなるほど、子どもたちは大人の設定した枠の中でしか遊べなくなります。例えば、コードを組み合わせてロボットを自在に動かすという活動で、子どもは大人も知らないコードを書き込んで新しい動きを生み出すことは余程ハイレベルな子でないとできません。

そこらへんのことを意識しているからこそ、最先端技術とアナログな遊びを並行して子どもたちに提供しているのかなと、勝手に感心しました。

いいヒントをもらったなぁ♪

▼ The Tech Musetm of Innovation
https://www.thetech.org

 
アメリカ滞在記 #4
2018年09月23日

3日目の午前は、San JoseにあるChildren’s Discovery Museumにやってきました。
ここは乳幼児に特化した子ども科学博物館として有名で、小さい子どもたちにどのようなアプローチをしているのか気になって来てみたのです。

館内はそこまで広くないのですが、壁が少なく開放感たっぷり。子ども中心に設計されているので、展示やアクティビティはすべて子どもの目線に合わせてあります。でもベンチとかアクティビティの説明書きとか、保護者向けに用意されているものも充実していて、子どもが遊んでいる時の親のことを考えてあるなぁと感心します。

中でも印象的だったのは、自然物を使ったアクティビティがたくさんあること。見て、触って、嗅いで、聞いて、五感をいっぱい使って学ぶようになっています。化石とか、貝殻とか、3歳前後の子どもたちがレプリカでなく本物を触ったり動かしたりできるのもすごい!

そしてもう一つすごいのは、保護者ように「このアクティビティで一緒に遊ぶときは、こういう風に声かけてあげて」とか「子どもがもっと興味あるようならこのサイト見てみて」という説明書きが用意されているところ。

こういった工夫がいろいろされているので、子どもたちはお父さんお母さんと本当に嬉しそうに遊んでいました♪

▼ Children’s Discovery Museum
https://www.cdm.org

アメリカ滞在記 #3
2018年09月22日

お昼を食べながら始まったミーティングは、気付けば4時間近く経っていました。
ここ数年のジャパンGEMSセンターの活動報告、いま起きている日本の変化、これから考えている展開、こちらが伝える一つ一つの事柄をディレクターのJacqueline Barber(Jacquey)は嬉しそうに聞いてくれていました。

「年間どのぐらいの子どもたちがGEMSに触れられるの?」
「大人たちはどのぐらい?大学生もワークショップに来るの?」
「どのプログラムが日本では人気?全くやられていないものもあるのかしら?」

製作者の一人として、まるで遠くに送り出した子どもを想う母親のように、日本におけるGEMSのことを気にかけてくているJacquey。

中でも自然災害が起きた地域に出向いてGEMSをしたり、障害があるお子さんとワークショップをしたりしているという話には「最高!ぜひ続けてちょうだい!」と満面の笑みで励ましてくれました。

その後はライセンス契約の話や、STEMの話、教育論などざっくばらんに意見交換。LHSがSTEMをどう捉えているかという話はとてもおもしろかったのですが、ここで書くに長すぎるので時間があれば後日紹介しますね。

最後に「教育者にとって一番大切だと思う資質はなんですか?」とJacqueyに聞いたところ、「とても難しい質問ね…」と少し考えた後、こう答えてくれました。

「私は『ずっと学び続けられること』だと思うわ。子どもたちと同じように、自身も好奇心や探究心をもって学習者であり続けられる人」

「そういう意味ではLHSのアプローチって、やり手の探究心をくすぐるのが上手いよね。日本ではGEMS病って言われるぐらいついついGEMSのこと考えちゃう人たちがいるんだよ」

と僕が返すと、

「じゃあ最初のGEMS病患者は私ね。だってつくってるときから夢中だったもの!」

と少女のような無邪気な笑顔のJacquey。こういう人たちがつくったプログラムだから僕たちは魔法にかかるんだなぁとほんわかした気持ちになれたミーティングでした。